Interview

本格BBQの語源『バルバコア』に学ぶ理想の家づくりへの追求と、楽しさの深堀

福岡県大川市で、家具を中心に「暮らし」に関わる事業を展開してきた関家具。その中で家づくりの専門家として活動する関家具工務店は、家具づくりで培った視点も活かし、心豊かな暮らしをお客様に届けています。

そんな関家具工務店 事業部長の石井昭男さんは、自身の家づくりの際、それまで外出先でしか見出せていなかった楽しさを家で実現するためにはどうしたらいいだろう、と理想の家づくりを追求したそうです。

そして家でできるようになった楽しみを探求していくことで、以前よりも楽しさが増したと話しています。

今回は、その“石井さんの楽しさ”の一つであるBBQを実際に行っていただき、そこを起点に理想の家づくりの追求と、そこでの暮らしの楽しみ方について深堀していきます。

炭火を囲んで食材を焼きながら家族や仲間と過ごす時間は、それだけでも十分に楽しいものです。

でも、石井さんが実践するBBQは、そこからもう一歩踏み込んだものでした。

火の入れ方、煙の使い方、食の安全、そしてゲストへの気配り。BBQという身近な場面のなかに、石井さんらしい「場を整える」姿勢と、居心地のよい時間をつくる考え方が表れていました。

本格BBQの原点「バルバコア」とは

石井さんがまず教えてくれたのは、BBQという言葉の語源です。

BBQの語源は、カリブ諸島で人々をもてなすために行われていた調理法「バルバコア」なのだそう。これは食材を直接火にあてず、火元から離した場所で、間接熱と煙を使いながらじっくり仕上げていく調理法です。つまり熱源と食材が離れているというのが前提です。そしてもう一つの要素は、煙で燻すということ。

BBQの語源なんて、知ろうとしない限り勝手に入ってくる知識ではありませんよね。

石井さん 「今日提供した中で本格的なBBQなのは、火から離したところで燻した鶏肉です。ステーキは炭の上で焼いたから、これはグリルド。一般的なBBQで薄い肉をジュッと焼いたり、ホルモンやウインナーを焼いたりするのも、それはそれで楽しいんですけどね。でも今日はゲストに存分に楽しんでいただこうと本格的なBBQでおもてなししています。」

バーベキューグリルで焼かれている肉を、トングで返している様子。煙が立ち上っている。

燻製、湿度、温度。おいしさと安全を支える管理

そう話しながら振る舞ってくれた燻した鶏肉は驚くほどのジューシーさでした。燻製と聞くと、硬く乾いた食感を想像する人もいるかもしれません。けれど、石井さんが仕上げた鶏肉には、しっとりとした水分が残っていました。その秘密はグリルの中のトレイに入れた水です。煙で香りをつけながら、反対側では湿度を与える。乾燥させるだけではなく、火から離した場所で、煙と湿度のバランスを見ながら仕上げていくところに、石井さんの細かなこだわりが表れていました。

そして、おいしく仕上げること以上に、石井さんが大切にしているのが食の安全です。

バーベキューインストラクターの資格をもつ石井さんが、実際にBBQ検定で学んだことの一つに、「肉をおいしく焼くこと以上に、食中毒を起こさないことが大事」という教えがありました。

肉の中心温度を確認しながら焼く。生肉に触れるトングと、焼き上がったものに使うトングを分ける。肉用、野菜用、完成品用と道具を使い分ける。そうした段取りは、ゲストに安心して食べてもらうための大切な配慮です。

チェック柄のシャツに黒いエプロンを着用し、バッジを付けた人物の胸元。
屋外に設置された黒い蓋付きグリルから、白い煙が立ち上っている。
焼き網の上に並べられた、焼き目の付いた3枚の鶏肉。
屋外のテーブルに置かれたデジタル温度計。奥に黒いグリルが見える。
手袋をした人物が、白いまな板の上で焼いた鶏肉をナイフで切り分けている。

ホストとして、場を整える

そして本格BBQには、もう一つ大切な要素があります。それは、ホストとゲストがいることです。

ホストが火を見て、肉を見て、ゲストの様子を見る。

飲み物は足りているか。お腹は空いていないか。焼き上がるまでの間につまめるものはあるか。料理そのものだけでなく、ゲストが過ごす時間全体を整えていきます。

一般的なBBQ、いわゆる野外焼肉では、誰がどこまで気を配るのかが曖昧になりがちです。だからこそ石井さんは、調理する人の役割を明確にし、道具を分け、ゲストが安心して過ごせる状態をつくります。

火の位置を考える。湿度を調整する。温度を測る。道具を使い分ける。そして、相手が心地よく過ごせているかに目を配る。石井さんのBBQには、ただ料理を振る舞う以上の細やかなおもてなしの心がありました。

グリルの上で、ピーマンや肉が焼かれている様子。
屋外のテーブルに、木製ボードに盛り付けた焼き肉や飲み物が並んでいる。
レタスやチーズ、パティを挟んだハンバーガーを、白い皿に載せて持っている様子。
焼いたマシュマロをビスケットで挟んだお菓子を、手で持っている。
炭火の上で、串に刺したマシュマロを焼いている様子。
子どもが皿を手に持ち、ハンバーガーにかぶりついている。

理想の家づくりへの追求と、楽しさの深堀

本格BBQを通して見えた石井さんのこだわりや気遣いは、家づくりにおいて、そこで暮らす人の快適さや、日々の時間の心地よさを考える姿勢にも繋がっています。

それは、「ただ楽しい」「ただ快適」ではなく、その家で暮らすことで、お客様が心から楽しい、家を建てて本当に良かったと思っていただけることを何よりも大切にしているからです。

庭で過ごす時間、テラスで火を囲む時間、家族や友人を招いて食卓を囲む時間。どれも暮らしの中の一コマです。

でも「仕事が終わって家に帰ったら、今日はこれをしよう」「明日は早起きしてあれをしよう」と、

何か特別な日ではなくても、家で過ごすことそのものがどこか贅沢で楽しい時間になるって一番素敵なことだと思いませんか。

せっかく自分の家を建てるなら、家をただの生活するだけの箱と捉えるのではなく、家族みんなで長く幸せに、そして楽しく暮らすことができる“暮らしの器”になるような、そんな理想の家づくりを追求していきたい。

さらには実際に暮らし始めてからいつまでも「自分の家が一番」と満足度がどんどん上がっていくような、そんな家づくりを叶えたい。

趣味、楽しさの深堀こそ、家を建てる理由であり、理想の家づくりへの追求そのものですね。

そしてその想いこそが家づくりを進める一番の原動力です。

木製の床の室内に置かれたテーブルに、焼き肉やピザ、サラダ、パンなどの料理が並んでいる。

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